2018 年 1 月

2000年代初頭から、各ブランドでカスタマーエクスペリエンス向上のために数多くのデジタル戦略が用いられてきました。  そして台頭しつつあるAIやチャットボットによって、局面がまた変化しつつあります。

フォレスターリサーチ社の調査によると、グローバル企業の5%が2016年にチャットボットを使用しており、32%が2017年に使用またはテストを計画していました。では、2018年にはどうなるのでしょうか?メッセージングアプリとショッピングの両方の側面を持つ「対話型コマース」の登場により、当然チャットボットの重要性は高まっています。SEMやSEO、ソーシャルメディアプラットフォームだけでは、もはや革新的なデジタルコミュニケーション戦略を築くには十分ではないかもしれません。そのため、ダータワーズでは国際的な規模でチャットボットを適切に活用することを推進してきました。

チャットボットとNLP

チャットボットは、人工知能を使って顧客との会話を模倣します。このようなスマートなロボットは、幅広いデータにアクセスすることで顧客の懸念や疑問に正確に対応することができます。命令に従うのではなく、それぞれの会話を通じて改善しながら文章を解釈しています。

 

インスタントメッセンジャーアプリでのチャットボットの実例

 

しかし、チャットボットについて把握し、そしてチャットボットが世界的にデジタル戦略にどう影響するかを把握する鍵は、自然言語処理(NLP)にあります。NLPとは、コンピュータをプログラミングして大量の自然言語データを正常に処理する技術に関連したコンピュータ科学の分野です。NLPのローカライズの目的は、会話を各言語の特性に適応させることです。このようなボットの素晴らしいところは、ロボットが話しているという印象(言い回しやローカルとの関連性など)をできる限り払拭するために、各言語の微妙な違いを取りいれている点です。

現在では、ほとんどのブランドやエージェンシーが新奇性効果のために英語でボットを作成し、ボットによってカスタマーサービスやセールスチームを補ったり、人員をボットに置き換えたりしています。今後必要なローカライゼーションを実際に見越していた人はほとんどいません。これらのブランドの課題は、チャットボットの作成だけにとどまりません。実際には、チャットボットの作成は、たとえば音声アシスタントツールの開発に必要なNLPライブラリの作成への第一段階でしかありません。

ブランドがチャットボットを使用する利点

顧客と自立的に意思決定をするロボットとのインタラクションは、ユニークで遊び心のある切り口で顧客との直接のコミュニケーション方法を開発するのに役立ちます。これによってカスタマイズのプロセスを実証でき、ユーザーエクスペリエンスと顧客対応を改善できるため、これは顧客と売り手の関係性を新たに築き上げることのできる重要で革新的なソリューションなのです。結果として、チャットボットのおかげで売り手はユーザーの関連情報を保管することができ、ビジネスのブランドアイデンティティの柔軟性を向上させることができます。

 

 

ニューヨークファッションウィーク2016でリリースされた、Facebook Messengerを使ったバーバリーのチャットボットでは、同ブランドのイベント動画の撮影現場を覗いてみたり、新機能「ギフトファインダー」を使ってみたり、「Get Started」と入力するだけでライブチャットのセッションを始めることができます。別の業界の例では、ルフトハンザも「Mildred」という名前のボットをFacebook Messengerで実装しました。このボットを使って、乗客は9ヵ月以内で一番安い便を検索することができます。

 

 

他にも、ユニークで愉快な愛嬌たっぷりの天気予報ボットPonchoという例もあります。このボットは、パーソナライズされた面白い天気予報や星占いをFacebook Messenger、Kik、Viberで配信します。

今後の見通しは?

短命のボットであれ長続きしているボットであれ、チャットボットの普及は進み、特にEコマースでのカスタマーエクスペリエンスに変革をもたらしています。加えて、チャットボットに注力しているブランドは、メッセージングアプリが持つ勢いをうまく使うべきです。現在、50億人のアクティブユーザーが世界中にいるという事実もありますが、何よりもインターネットユーザーは今ではソーシャルネットワークよりも頻繁にメッセージングアプリを使用していることも明らかになっています。これは別段驚くようなことではありません。メッセージングアプリは通常は無料で使用でき、直感的で使いやすくなっています。 顧客とブランド、両方にメリットがあるのです。これらの事実はすべて、現在グローバルコミュニケーション戦略においてイノベーションを推進しているチャットボットが、近い将来に大幅に発展することを示唆しています。 

 

しかし、大事なポイントは常に、このような技術によって成長を妨げてしまうのではなく、ビジネスの成長を持続させ、支えることができるようにすることです。どうすればそれを実現できるでしょうか?チャットボットがローカルのすべて消費者と正しくコミュニケーションできるようにすることです。ダータワーズの腕の見せ所ですね。